2020年1月20日月曜日

ブルキナファソの伝承話~人間の動物たちへの恩返し その2

 以前、ブルキナファソには、人間が動物たちに恩返しするという話が多く部族間で語り継がれていると書きましたが、今日はその第2編です。

小ワニとヘビに恩返しをするブルキナべ(ブルキナファソの人)たちの伝承話です。

2019.4.22.ワガドゥグ郊外にある動物園にて


ワニの画像もヘビの画像もなかったから、ワガドゥグに来て初めて動物園に行ったときに撮ったカバのもので失礼!(なんの脈絡もなし・・)


 我が家のコックさんはFada N'Gourma(ファダ・ングルマ)というブルキナファソ東部の出身です。
この土地は現ブルキナファソの五大モシ王国のうちの一つで、昨年の8月に第31代国王の訃報記事が新聞で大きく報道され、というのもイエネンガ姫とリアレの一人息子でモシ初代国王ウェドラオゴの三男(Diaba Lompo)の流れをくむ王族が住む、歴史ある地域なのです。
現在、この地域の種族はグルマンシェ族だと言われますが、我が家のコックさんはモシ族(この両方の種族はどうも元を辿れば同じみたいなのだけど)だということです。

そのコックさんの一族全員は、大ヘビと小ワニ(かれは、kaiman・・”i”の上に点二つを載せたほうを使い、かれは”カイユマン”と発音しています。フランス語です。)に恩義を感じているから、それらの肉を絶対に食べなのだと言います。
大小のヘビも普通のワニも、死んでいるヘビ、ワニも決して食べないのだそうです。
かれらの祖先は、大ヘビと小ワニ(カイユマン)に助けられたと伝えられているからなのだそうです。

大ヘビにまつわる言い伝えとは・・。
あるとき、彼の祖先が森の中を歩いていた時、食べ物の蓄えが底を尽いてしまった。疲れ果てて困って動けずにいたときに大ヘビが現れて、水を飲ませんてくれた。その恩義を忘れないでいるのだとうのです。

小ワニ、カイユマンについてはこんな言い伝えが残っているそうです。
戦いのときに敵から逃れていたら、大きな水たまり(川)があった。敵に追い詰められて危機一髪、もう後がない、と悟ったとき。
川からカイユマン(小ワニ)が現れて、背中をそっと差し出したそうです。その背中に載って向こう岸に渡り、敵から逃れることができた。そんな言い伝えが一族に残っているのだそうです。

そんなわけで、かれらの一族は今でもヘビもワニも決して食べないのだそうです。
これまた律儀なブルキナべの一面を見る話です。

動物を助けたのでこんなすごい贈り物をもらえたぞ、という手柄話を聞いて二番煎じを期待するような我が日本人と、動物から助けられたその恩義を代々語り継いで、絶対に食糧としない掟を作って恩返しを続けるブルキナべと。
ちょっと了見が狭い日本人のような気がしてきます。
(まあ、日本人は鳩もヘビもワニも食用にはしませんけど。)

こういった類の、動物に対する恩義が代々一族に伝えられて、現在に至るまでその対象動物を食べないでいる、という話は、いたるところに残っているのだそうです。

武士道精神を感じるブルキナファソの動物への恩義伝承話でした。

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