2015年1月25日日曜日

手作り絵本 「ふたりのHand」


アノニマ・スタジオ発行 「ふたりの Hand」  ノニノコ noninoko with おおくぼともこ作


2009年の夏の期間に初めて開店した「夏の絵本屋」の準備のために、わたしはその年の春にお台場で開催されたブックフェアに書店主として(!) 出かけた。

そこで、処分コーナーのような段ボールの中で出会った本が、このアノニマ・スタジオ発行の「ふたりのHand」の本だった。
縦11cm×横18cm。手のひらからちょっとはみ出すくらいの横長サイズで、表紙のゾウさんの落書きタッチの絵が目に飛び込んできた。
ぱらぱらとページをめくると、色んな材料を使って図画工作、裁縫を楽しむ母と幼いお嬢さんたちの記録が載った可愛らしい本だった。
サイズといい、かのじょたちの作品の写真たちといい、すっかり魅了されて即座に我が家に連れて帰ることにした。

そして、新参者の身分でドキドキしながらアノニマ・スタジオに仕入の希望を伝える電話をし、受け入れてもらえて、無事に初回の「夏の絵本屋」にこの可愛らしい本を迎え入れることができたときは、飛び上るほどうれしかった。
母娘の手作りを紹介する、このかわいらしい本は人気を持って迎えられ、瞬く間に売り切れた。
20冊だったように思う。

作者のノニノコ noninoko、というのは、長女のノノちゃんと、次女のニコちゃんの姉妹の名前を合体させたもの。その姉妹と母親のおおくぼともこさんが共に夢中になって作って楽しんだ5年間の成長記録が、この「ふたりのHand」なのだ。

この本と出会った時点で、わたしの子どもたちは大学生になっていて濃い子育てはすでに終了していた。
わたしは、このような子育てをしてきただろうか、という反省もあったし、ああ、もっともっといろんなことをして子どもたちと一緒に遊べたよかった、と著者母娘を妬ましく思う感情さえ湧き起った。

そして、思った。
よし、孫と一緒に創作活動を楽しもう、と!
何度も何度も、舐めるほど(?!)読み込んだ、温かい手作りの本だったのだった。

それから、時は流れ。
娘が昨秋、2歳過ぎの孫娘を連れてわが家に帰省してきた。


歌うことが大好き、踊ることが大好きな小さな女の子を見つめながら、この本に載っている”レインスティック”を作ろう、と決めたのだった。

楽しく細かく書かれたレインスティックの出会いと、作り方

ノノちゃん7歳0か月、ニコちゃん3歳4か月のときの作品 レインスティック


「ふたりの Hand」の”レインスティック”のページには、おおくぼさん母娘の手作りレインティックの写真、かのじょたちとレインスティックの思い出、そしてかのじょたちが取り組んだ作り方が載っている。
姉妹のお友だちが手作りレインスティックをノノちゃんの誕生日にプレゼントしてくれたのが初めての出会いなのだそうだ。
お友だちは、いろいろな材料を紙の筒に入れて、音色を聴き比べたのだそうだ。
そうやってプレゼントしてくれたレインスティックを手に取って雨音のようなきれいな音色を聴き、ノノちゃん、ニコちゃん母娘は自分たちもキッチンペーパーの芯を使って作ってみようと思い立つ。
そして小さな釘を硬い紙の筒に打ち込んだ。
きれいな雨の音色を作るために、かのじょたちが試行錯誤の果てに選んだ材料は、サクランボの種とポキポキ折ったパスタだった。

わたしも孫といつかの工作のために集めておいた材料たち。
以前いただいたサクランボの種をきれいに洗って乾燥させておいた。
小さな釘も近くのホームセンターで見つけておいた。
厚手の白い木綿の布地も用意。
そして、布地に描くためのクレヨンも文具屋で見つけておいた。
布地用の工作糊も準備!
パスタは、麺好きの夫のために常備しているものだ。

そして、孫との夢に見た工作日がやってきた。
娘が出かけて、孫と二人で留守番する日を選んだ。

わたしは、孫の手のサイズに合わせて、ラップの紙の芯3本をテープでしっかりくっ付ける。

孫は、用意された小さな赤いとんかちを見て、目を輝かせた!
かのじょが持っていた”あいうえお絵本”の”と”のページの絵のとんかちと同じものが、目の前に置かれているのだもの!
そして、小さい釘と小さいとんかちでラップの紙の芯の表面にコンコンと打ちつける。

やっぱり。
案の定、孫はとんかちを使って紙の芯の表面に釘を打ちつけることに夢中になっている!
少々、指先にあざをこしえらえたけど。
目をつぶってもらって。

片方を紙でフタをして。
それから、サクランボの種を入れ、パスタをポキポキと折って入れて。
音を聴きながら、サクランボとパスタの量を加減する。
きれいな雨音が作れますように。
耳を澄ませながら加減していく。


布用クレヨンで白いキャンパス地に絵を描くのは、また別の日に。
この楽しみは娘にバトンタッチする。

3本のサランラップの紙芯をつなげて、釘を打ちつけて、ポキポキパスタとサクランボの実を入れ、両端を紙でフタをして。
ラップ芯を包むための白い布地に絵を描いて。
そして、その布地をラップ芯に糊でべったり貼り付けて。
とうとう完成!

サランラップ芯で孫と作った、レインスティック


シャラシャラ~♪
シャラシャラ~♪

雨の音色に、孫は大喜び!
わたしだって負けずに、大喜び!

ラップ芯一本で、あるいは、トイレットペーパー芯一本だけで作って、両手でシャカシャカ、マラカスもどきにしても楽しいかも。

ラップ芯を3本合わせてしっかり長さをキープしたのなら、筒の直径をもうすこし大きいものにしたほうが良かったかもしれない。おおくぼさんたちもラップ芯ではなくキッチンペーパー芯を使っている。
本物のレインスティックも、しっかりした長さと、ゆったりした筒の直径を持っているしなあ、と思い浮かべてみる。次回の反省点だ。


さあ、今度、孫が来たら何してあそぼうか。
ってね。
もう心づもりはしています!
今度はね。

こすり出しコラージュ。


こすり出しコラージュのページ

紙とクレヨンを持って、あちこちのでこぼこ&ザラザラを見つけて回って、模様をこすり出して楽しむのだ。
そして、そんな模様をこすり出した紙を持って帰って、今度はその紙をチョキチョキ切って、ペタペタ貼って絵にして遊びましょう。

さあ、再会は今年の夏かな。

あーちゃんは、はさみと紙と糊を用意して待ってるよー!

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