少年民藝館 表紙 |
前回、「直感こども美術館 プリミティブアートってなあに?」の写真図鑑絵本(?)を紹介した。
だったら、あの本もぜひとも紹介しなければ!、と強く思ったのが、これ!
外村吉之介さんが愛情深い文章でつづる、「少年民藝館」。
1984年初版。用美社からの出版だったが、長い間の品切れを経て、数年前(?)に筑摩書房から再版された。
柚木沙弥郎さんの染め絵の装丁が、ページをめくって広がる、民芸品の素朴な”用の美”の世界を予告してくれるようだ。
やはり、夏の絵本屋で取り上げた本だ。
生活の中でどっかりと生きる、主張のない”ものたち”の美しさを大きなサイズの写真で見せてくれる。
外村吉之介さんは、倉敷、熊本の民藝館を創設し館長も務めたかただそうで、かれの文章にも、生活の中で生き続けてきた”用の美”を温かい目で見つめる姿勢を感じる。
アジア、欧米、アフリカから、食器、染織、玩具などが集められ、外村さんの優しい審美眼で紹介されている。
やはり一家に一冊、老若男女どなたにも楽しんでもらえる本だと思う。
ここで思い出されるのが、デンマークの首都コペンハーゲンにある、デンマーク工芸博物館だ。
数年前にここを訪れた時、さすが家具の国、シンプルな”用の気品”が漂う椅子たちがずらりと展示されていた。
ああ、ここは、生活の中で育まれ、シンプルにそぎ落とされた美しさを見せてくれるところだ、と感動した。
そして、ここには何と、日本の、わたしが小さい頃御用聞きの叔父さんが必ず着けていた、藍色の厚手キャンバス地(?!)の「前掛け」が展示されていた!!
デンマークの人たちは、遠く離れた日本の醤油や酒造会社の前掛けの中にも、”用の美”を見つけていたのだ!
デンマーク工芸博物館 椅子のコーナー |
柳宗悦たちが、生活道具に”用の美”を見出し、民藝運動を起こして、わたしたちにもかれらの考えが浸透してきたように思う。
ある時、娘の友人のお茶会の会場に行くと、柳宗悦の書の古い掛け軸があった。
小ぶりの正方形に近い、抹茶色を使った掛け軸だった。
漢詩で表された宗悦さんの書に、「着飾らずありのまま、そのままで茶の一服を楽しむ。」、といった内容が読み取れ、彼の一貫した生きる姿勢を感じたものだ。
さて、今回は、コンゴの太鼓、”MBUNDA”と、マラカスを紹介しようと思う。
コンゴの太鼓、”MBUNDA” |
コンゴのマラカス |
どちらも、中村寛子シスターがいらしたンガリエマ修道院のお御堂でも礼拝の中で聖歌を歌う時に実際に使われているものだ。
我が家のリビングに置いて目で楽しみ、そしてわたしは鼻歌交じりで、これらアフリカの打楽器で遊んでいる。
だんご3兄弟のマラカスがかわいい!!
返信削除3月に行ったらMBUNDAは無理だけど、マラカス欲しいです。他の楽器を見るのも楽しみです(^^)V