”かってに絵本紹介”~6回目になりました。
今回は、
『14ひきのお月見』(童心社)
いわむらかずお作・絵
森にすむねずみの一家が日本の豊かな四季の中で暮らす日々を描くシリーズのうちの一冊です。
おじいさん、おばあさん、おとうさん、おかあさん、そして10匹の子ねずみの一家は、十五夜の満月のお月見をしようと家族総出で木の上に月見台を作り、すすきや月見団子を飾ります。
そして、いよいよ大きなまん丸お月さまが顔を出し始めます。
神々しいお月さまがページいっぱいに描かれます。日本人は、月を昔々から”神さま”として崇めていたのですね。
おじいさん、おばあさんも、お父さん、お母さんも、そして子ねずみたちまでお月さまに手を合わせて拝んでいます。
いわむらかずおさんの美しい絵本のページをめくっていると、日本のお月見の風習はいいなあとしみじみ思います。
ブルキナファソが国境を封鎖した2020年3月21日。その2日後に飛んだパリ行きの特別機で、ワガドゥグ国際女性の会で知り合った一人のフランス人女性と一緒になりました。
初回のワガドゥグ女性の会の会合で、日本の方ですかとわたしに声をかけてきた女性でした。
彼女が小さい時、父親が日本へ仕事で行くたびに日本の絵本をお土産に買ってきてくれたそうです。その影響で日本文化に興味を持って高校で日本に短期留学し、大学で日本語を学んだそうです。ワガドゥグの彼女の家にはたくさんの日本の絵本があり、14匹シリーズもフランス語版で数冊見つけましたが、彼女はお月見の絵本のことは知りませんでした。次の日本への休暇の時にこの絵本をお土産に持って帰ることを約束したのでした。
同じ便でそれぞれの国に戻ったわたしたちは、すぐにまたワガドゥグで会えるわね、と話したのに。
いつか、約束した「14ひきのお月見」の絵本を手渡せる日が来ますように。
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