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2018年10月8日月曜日

夏に作った、孫娘への”ひらがな豆本”

なみちゃんひらがな豆本
また今年も、夏の扉が開いて、そして閉じられた。
そーっと。パタン。
ヒューン。


娘一家が今夏も4週間の夏季休暇で我が家に滞在した。
孫娘も6歳になり、この9月から、フランスでは小学生になった。

この夏は、その孫娘と一緒にひらがな豆本を作った。
手のひらサイズのまっさらのノートが我が家の文具引き出しに入っていたので、この小さなノートを使った。

1ページにひとつのひらがな。
ひらがなの下に、雑誌や広告などから切り取った絵、写真を使って、頭文字のひらがなの該当ページに貼っていこうと思って、一緒にジョキジョキとはさみで切り抜いた。
でも、孫娘は、わたしに絵を描いてほしいと希望してきたのだ。
貼り絵ではなく、マジックで絵を描いてと言うのだ。
よし!
上手い、下手よりも、心のこもった手作り豆本にしよう!
孫娘の希望する絵を、わたしはせっせと豆本に描き込んでいった。
下絵なしに。
我ながら大笑いしたのが、「ふ」のページに描いた”ふくろう”!
目がやたらに大きい”だるまさん””みたいになったけど、孫娘は喜んでくれた。
動物、昆虫、植物、文房具、台所用品、衣料、体の部位、など、日常に使われる言葉を孫娘と考えて(時には娘も入って)、選んで、豆本のそれぞれの”あいうえお”の文字の下に描き込んでいった。

45文字だから、45ページを使った。
残りのページには、家族の名前を書いた。
大きく、わかりやすいひらがなで。


そして、もう一冊。

ひらがなあそびブック

ピンクの小さめのスケッチブックを買ってきて、ひらがなのあそび歌を書いた。
リズミカルに唱えて歌って、ひらがなを覚えてもらおう、とたくらんだのだが。

  あいうえおっと、おっとせい

  かきくけこっこ、もうけっこう

  さしすせそーっと、どあしめる
  
  たちつてとんとん、とんとん・ち

  なにぬねのりまき、おいしいな

  はひふへほ、ほ、ほーたるこい

  まみむめもしもし、でんわしよ

  や・ゆ・よんだ、ほんよんだ

  らりるれろぼっと、あそぼうよ

  わん、わん、いぬさん、さようなら

「とんとん・ち」の”トントン”はフランスの幼児言葉で、“おじちゃん”という意味。
”ち”というのは、「こういち」と言えずに最後の”ち”だけが残った。
孫娘の造語、「ち・おじちゃん」が出来上がったのだった。
孫娘の大好きなユーモラスな叔父さん。
そんな言葉も混ぜてできた、「唱えてたのしい”あいうえお”」だ。
語呂合わせで、おもしろがって覚えてくれないかなあ。
おばばごころ、である。

このスケッチブックも、最後の数ページが余った。
この夏、孫娘と歌って遊んだ童謡の歌詞を書いた。
孫娘が選んだ歌は。

♪ こがねむし
♪ あの町この町

ちょっと暗いよなあ。
でも、孫娘は習っているクラシックバレエのステップを踏みながら楽し気に歌うのだ。

そして、もう一曲、わたしが書いた童謡の歌詞は・・・。
なんだったかなあ。思い出せない。
もう、娘一家がアルプスの地方都市に帰って、1ヶ月半。
学校では、アルファベットで勉強しないといけないし。

周囲で日本語を話すのは、母親である娘だけ。
いろいろな葛藤があることだろう。
でも、ちょっとずつでも、日本語を覚えて、話せて読めて書けるようになってほしい。

ああちゃまは、あなたのひらがなで書かれたおてがみをまっていますよ。

2017年5月25日木曜日

上智大学で開催中の”Africa Week2017”

上智大学「Africa Week」のポスター(馬野晶子氏facebookより)

娘の母校、上智大学で、「Africa Week」と題されて、アフリカを多方面から捉えて見つめてみようという企画が、5月22日から26日まで開催中だという。
なんとうれしい企画だろう!

その中に、「アフリカの子どもたちと文学」と題された企画を見つけた。
残念なことに、この企画は23日の17:00~18:30に開催され、すでに終了している。

「本企画では、アフリカ各地に広がる豊かな民話について、特に絵本を中心に西アフリカの児童文学を紹介します。」と書かれていて、文学部フランス文学科の学生有志によるカメルーンの民間伝承をフランス語で語る(日本語字幕あり)というプログラムも用意されていたのだそうだ。
また、会場では、アフリカの絵本や絵画の展示も行われる(期間中の展示?)と紹介されている。
主催は、上智大学教育イノベーションプログラム。

特に気になったのは、アフリカ文学研究者の村田はるせ氏による「アフリカの絵本ってどんなの?」と題された講演だ。わたしの記憶に間違いがなければ、村瀬氏は西アフリカのベナンの児童文学を中心にアフリカ児童文学を研究しているかただ。
わたしも聴きたかったな。
わたしの名前の”Iroko”~イロコの木も登場するというベナンの物語についても質問したかったな。

"La Perruche, L'iroko et Le chasseur"~「 インコとイロコと狩人」表紙

アフリカのほとんどの部族が独特の書き言葉を持たない中、旧宗主国の言葉である英語やフランス語が公用語として用いられていて、さらに口承文学と言われるアフリカで、どのように絵本や物語が出版されているのか。現状を知りたいと思う。

コンゴ民主共和国の児童文学の出版状況は貧弱なもので、わたしたちがキンシャサ生活を始めた2012年のころはキリスト教の出版社のパウロ社の出版物を見かけたくらいだった。

2012年当時のパウロ出版キンシャサの本屋内

その後、パウロ書店はごみごみした商店街の一画に移転し、売り場面積も縮小してしまったが、地元の人々の住む地域で、小さいながらもいくつかのパウロ書店が活動しているのを見かけてはホッとしたりしている。
また、6月30日通りに面したところに(2014年だったか)大きな本屋も開店した。
”LIVRES POUR LES GRANDS LACS”(湖水地方の本屋、と訳すのか) というコンゴ民主共和国の本屋だ。キンシャサに2店舗、Bukavu、Kinduにそれぞれ1店舗の計4店舗を構えているのだそうだ。
でも、児童文学のことを訊くと、3,4冊を出してきて、漫画っぽいもの、戦争のような戦ものの内容のもので、がっかりしてしまった。
下の写真は、先週、コンゴの地図を探すために訪ねたLes Grands Lacs本屋の店内の様子だ。


”LIBRES POUR LES GRANDS LACS”本屋の店内と店員さんたち

もちろん、ここで、「インコとイロコと狩人」の本のことも尋ねたが、探し当てることはできなかった。

コンゴの国の公用語は旧宗主国がベルギーだから、フランス語だ。
そして、国語として、リンガラ語、スワヒリ語、キコンゴ語、チルバ語の4言語が存在する。
そのどの言語を使って絵本や物語を出版するのか。また、出版費用に見合い庶民の手の届く範囲内での価格設定のこともある。問題は山積みだ。

最後に、お月さまのことに触れてみたい。
日本では、お月さまには「二匹のうさぎが餅をついている」と教えられ、その歌も存在している。
マリ出身のトアレグ族のひとりの女性から、「わたしたちは、お月様には針仕事をしているおばあさんがいる」と聴かされて育ったという話を聞いた。そして、その歌も存在したのだそうだ。
では、コンゴでは。
ウェッツさんという慶応大学日本語プロジェクトで日本語を習得し、日本人以上に尊敬語を上手に操るコンゴ人の若者から聴いたところでは、「お月さまには、お母さんが子どもをかたぐるましている」と考えるのだと言うのだ。
なんと興味深いことだろう。お父さんではなく、お母さんと子ども、と聞いて、ボノボ(ヒトにいちばん近いといわれる霊長類)が母親社会を形成しているということを思い出し、その関連性にひとり勝手に(?)深く感動するのだった。
ただ、この「お月さまの中でお母さんが子どもをかたぐるまする」歌は存在しないということだった。

ウェッツさんが一昨日、キンシャサに長期滞在して日本語プロジェクトで活動する一人の慶応大学の学生と一緒に我が家に遊びに来てくれた。
そのときに、わたしは、日本には「絵描きあそびうた」というのもあるんだよと話した。
この4月に、かるたあそびで日本語を教えるというかれらの授業に参加したので、ひらがなを使っての「絵描きあそびうた」も参考になるかと思ったのだ。さらには、先月読んだかこさとし著の「未来のだるまちゃんへ」という本の中におもしろい絵描きあそびについて、かこさとしさんが触れていたので。
子どもの頃、多くの方が「へのへのもへじ」で顔を描いて遊んだことだろう。
地方によっては、ちょっと違うひらがなが使われていたりして、そこに興味を持ったかこさんは日本全国の絵描きあそびうた収集をライフワークにしていると書かれていた。
あるとき、女子高で講演したときに教えられたのが、「へめへめしこし」だったというのだ。
ちょっと、この4つのひらがなで人の顔を描いてみてほしい。
なんと!お目目ぱっちりのおちょぼ口の女の子の顔が完成しませんか!
そんなあそびを通して、またこれもひとつの日本独特の子ども文化なのですとコンゴの人々に伝えられて、興味を持って文字を覚えてもらえたら、などと思って、日本語プロジェクトで活動するコンゴと日本の若者に話したのだった。

そして、できたら、わたしもこの国に伝わる子どもの文学やあそびや歌を知りたかったな。
もう時間切れだけど。
でもまたいつかきっと。

と、上智大学のAfrican Weekの企画の話から、逸脱してしまったが、アフリカの子ども文化について、これからもわたしは観続けていきたい。
もし、情報がありましたら、ご教示ください。

2015年1月25日日曜日

手作り絵本 「ふたりのHand」


アノニマ・スタジオ発行 「ふたりの Hand」  ノニノコ noninoko with おおくぼともこ作


2009年の夏の期間に初めて開店した「夏の絵本屋」の準備のために、わたしはその年の春にお台場で開催されたブックフェアに書店主として(!) 出かけた。

そこで、処分コーナーのような段ボールの中で出会った本が、このアノニマ・スタジオ発行の「ふたりのHand」の本だった。
縦11cm×横18cm。手のひらからちょっとはみ出すくらいの横長サイズで、表紙のゾウさんの落書きタッチの絵が目に飛び込んできた。
ぱらぱらとページをめくると、色んな材料を使って図画工作、裁縫を楽しむ母と幼いお嬢さんたちの記録が載った可愛らしい本だった。
サイズといい、かのじょたちの作品の写真たちといい、すっかり魅了されて即座に我が家に連れて帰ることにした。

そして、新参者の身分でドキドキしながらアノニマ・スタジオに仕入の希望を伝える電話をし、受け入れてもらえて、無事に初回の「夏の絵本屋」にこの可愛らしい本を迎え入れることができたときは、飛び上るほどうれしかった。
母娘の手作りを紹介する、このかわいらしい本は人気を持って迎えられ、瞬く間に売り切れた。
20冊だったように思う。

作者のノニノコ noninoko、というのは、長女のノノちゃんと、次女のニコちゃんの姉妹の名前を合体させたもの。その姉妹と母親のおおくぼともこさんが共に夢中になって作って楽しんだ5年間の成長記録が、この「ふたりのHand」なのだ。

この本と出会った時点で、わたしの子どもたちは大学生になっていて濃い子育てはすでに終了していた。
わたしは、このような子育てをしてきただろうか、という反省もあったし、ああ、もっともっといろんなことをして子どもたちと一緒に遊べたよかった、と著者母娘を妬ましく思う感情さえ湧き起った。

そして、思った。
よし、孫と一緒に創作活動を楽しもう、と!
何度も何度も、舐めるほど(?!)読み込んだ、温かい手作りの本だったのだった。

それから、時は流れ。
娘が昨秋、2歳過ぎの孫娘を連れてわが家に帰省してきた。


歌うことが大好き、踊ることが大好きな小さな女の子を見つめながら、この本に載っている”レインスティック”を作ろう、と決めたのだった。

楽しく細かく書かれたレインスティックの出会いと、作り方

ノノちゃん7歳0か月、ニコちゃん3歳4か月のときの作品 レインスティック


「ふたりの Hand」の”レインスティック”のページには、おおくぼさん母娘の手作りレインティックの写真、かのじょたちとレインスティックの思い出、そしてかのじょたちが取り組んだ作り方が載っている。
姉妹のお友だちが手作りレインスティックをノノちゃんの誕生日にプレゼントしてくれたのが初めての出会いなのだそうだ。
お友だちは、いろいろな材料を紙の筒に入れて、音色を聴き比べたのだそうだ。
そうやってプレゼントしてくれたレインスティックを手に取って雨音のようなきれいな音色を聴き、ノノちゃん、ニコちゃん母娘は自分たちもキッチンペーパーの芯を使って作ってみようと思い立つ。
そして小さな釘を硬い紙の筒に打ち込んだ。
きれいな雨の音色を作るために、かのじょたちが試行錯誤の果てに選んだ材料は、サクランボの種とポキポキ折ったパスタだった。

わたしも孫といつかの工作のために集めておいた材料たち。
以前いただいたサクランボの種をきれいに洗って乾燥させておいた。
小さな釘も近くのホームセンターで見つけておいた。
厚手の白い木綿の布地も用意。
そして、布地に描くためのクレヨンも文具屋で見つけておいた。
布地用の工作糊も準備!
パスタは、麺好きの夫のために常備しているものだ。

そして、孫との夢に見た工作日がやってきた。
娘が出かけて、孫と二人で留守番する日を選んだ。

わたしは、孫の手のサイズに合わせて、ラップの紙の芯3本をテープでしっかりくっ付ける。

孫は、用意された小さな赤いとんかちを見て、目を輝かせた!
かのじょが持っていた”あいうえお絵本”の”と”のページの絵のとんかちと同じものが、目の前に置かれているのだもの!
そして、小さい釘と小さいとんかちでラップの紙の芯の表面にコンコンと打ちつける。

やっぱり。
案の定、孫はとんかちを使って紙の芯の表面に釘を打ちつけることに夢中になっている!
少々、指先にあざをこしえらえたけど。
目をつぶってもらって。

片方を紙でフタをして。
それから、サクランボの種を入れ、パスタをポキポキと折って入れて。
音を聴きながら、サクランボとパスタの量を加減する。
きれいな雨音が作れますように。
耳を澄ませながら加減していく。


布用クレヨンで白いキャンパス地に絵を描くのは、また別の日に。
この楽しみは娘にバトンタッチする。

3本のサランラップの紙芯をつなげて、釘を打ちつけて、ポキポキパスタとサクランボの実を入れ、両端を紙でフタをして。
ラップ芯を包むための白い布地に絵を描いて。
そして、その布地をラップ芯に糊でべったり貼り付けて。
とうとう完成!

サランラップ芯で孫と作った、レインスティック


シャラシャラ~♪
シャラシャラ~♪

雨の音色に、孫は大喜び!
わたしだって負けずに、大喜び!

ラップ芯一本で、あるいは、トイレットペーパー芯一本だけで作って、両手でシャカシャカ、マラカスもどきにしても楽しいかも。

ラップ芯を3本合わせてしっかり長さをキープしたのなら、筒の直径をもうすこし大きいものにしたほうが良かったかもしれない。おおくぼさんたちもラップ芯ではなくキッチンペーパー芯を使っている。
本物のレインスティックも、しっかりした長さと、ゆったりした筒の直径を持っているしなあ、と思い浮かべてみる。次回の反省点だ。


さあ、今度、孫が来たら何してあそぼうか。
ってね。
もう心づもりはしています!
今度はね。

こすり出しコラージュ。


こすり出しコラージュのページ

紙とクレヨンを持って、あちこちのでこぼこ&ザラザラを見つけて回って、模様をこすり出して楽しむのだ。
そして、そんな模様をこすり出した紙を持って帰って、今度はその紙をチョキチョキ切って、ペタペタ貼って絵にして遊びましょう。

さあ、再会は今年の夏かな。

あーちゃんは、はさみと紙と糊を用意して待ってるよー!