2011年10月20日木曜日

夕焼け空はいいなあ

母の寛子です。
東京はもう夕方5時過ぎたら暗く、冬はそこまで来ていることを実感します。
冬至の頃なんて4時半にはもう真っ暗です。
九州では夕方6時前に暗い、ということはなかったように思うのだけど。

わたしは夕焼け空が大好き。
夕焼けを美しく描く絵本といってまず思い出すのが、「赤い目のドラゴン」(岩波書店)。
かわいがっていたドラゴンが目を真っ赤にして夕焼け空を飛んで去ってゆくあのオレンジ色のページをめくる度、今でもこみ上げてくるものがあります。

いせひでこ作「絵描き」(理論社・・絶版かな)にも忘れられない夕焼けのページがあります。
絵描きが白いキャンパスに夕焼け空を描き、それを背負って「今日は夕焼け空を切り取って帰ろう・・」と、夕焼け空が四角くぽっかりと切り取られている、そんなページに小学生だった頃の自分を重ねます。

アフリカ、サバンナの大地に呑み込まれるように沈んでゆく真っ赤な夕日を描いた「だれかがほしをみていた」(アスクミュージック)。
だんだん夜の勢力が勝って、夕焼け色から紫色に変化してゆく絶妙な場面を描いた「ぼくのだいすきなケニアの村(BL出版)。
どちらもわたしたち家族にとって懐かしい胸キュンのアフリカの夕焼けの光景です。

谷川俊太郎の写真詩集「ゆう/夕」(アリス館)もいいです。
夕暮れ時に眺める町並みの光景はとてつもなく懐かしく、人間たちを愛おしく感じます。
ひとつひとつの灯りにどんな家族がどんな広がりを作っているんだろう。
悲喜こもごもの物語を感じます。

夕焼け空はいいなあ。
小さい頃の思い出が胸に広がりなんとも懐かしくなる。
でも、独りでいるのがどうにもやりきれない気持ちになるのもこの時間だ。
そんなときは何にも考えずに外にふらりと出て、散歩するのもいいかもしれない。

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