今年、2020年7月2日未明に、関東地方や東海地方などの夜空に火球が目撃される、というニュースが飛び込んできました。
そして、7月13日に、燃え尽きなかった岩石部分が習志野市のマンションに落下しているという情報が千葉県立中央博物館に届き、その後、国立科学博物館によってそれらの岩石を分析すると隕石の破片2個だと発表されました。さらには船橋市でも隕石の破片が見つかったという続報もニュースとなりました。
夏の夜空から、まるでファンタジックな贈り物が届いたようでした。
隕石には不思議な宇宙の成分が含まれているんだろうなあ。
なんてあれこれ思いを巡らしていたら、空から落ちてきた小石を拾った女の子のことを絵本にした物語をふっと思い出しました。
「そらからきた こいし」(偕成社)
しおたにまみこ 作
作者はなんと今回、隕石が発見された千葉県生まれ。
全ページ鉛筆画で描かれていて、宇宙と繋がっているような不思議な雰囲気を醸し出しているこの絵本は、作者にとって初めての作品だと紹介されています。わたしの手元のこの絵本は、2018年9月初版のものです。
主人公の女の子は庭先で少し浮いているように見える方解石のような角ばった小石を見つけます。よく調べようと図書館へ向かう途中でまた同じような小石を見つけて・・・。その晩、夜空を見上げていると光が落ちていくのを見て、地図で調べて、翌朝、光が落ちたと思しき地点に行ってみると、やっぱりそこに同じように浮かんでいるような小石を見つけて・・・。不思議なことが次々と起こります。
わたしは小さいときから、きれいな石ころが好きで、我が家にあった原色大百科事典で、世界の宝石の原石のカラー写真を暇さえあれば引っ張り出して見惚れていました。
父は、そんなわたしを河原や山の中のせせらぎに連れて行ってくれて、鉱物の種類を教えてくれました。そのときからわたしの石収集が始まったようです。
この絵本はファンタジーにあふれていて、わたしがきれいな石に憧れていた小学生の頃に出会っていたなら、きっともううっとりして宇宙からの石探しに没頭していたこと請け合いです。それくらいに、魅力的な絵本なのです。
「隕石」という言葉を調べてみると・・・。
惑星間空間に存在する固体物質が地球などの惑星の表面に落下してきたもののこと。
昔は「天隕石」、「天降石」、「星石」と書かれたこともある。(ウィキペディア)
”星の石”。なんてきれいなネーミングなのでしょう。
隕石は磁石にくっ付くと聞いたことがありますが、鉄分が含まれているのかな。
この絵本では、ちょっと浮いている石、として登場します。そして光るのです。
なんだか、ジブリ作品の「天空の城ラピュタ」まで想像が広がっていきます。
これから隕石について、この習志野隕石で分析されて貴重なデータが得られるのでしょう。
それでも、わたしたちは、この「そらからきた こいし」のように空想を膨らませて宇宙のファンタジーを子どもたちと楽しみたいものです。
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