2014年2月13日木曜日

バーバパパ一家

バーバパパがフランスの物語だった、なんて。

バーバパパもママもおばけなんかじゃなかった、なんて。

バーバパパもバーバママも卵生で土中から生まれた、だなんて。

かれらには7人の子どもたちがいた、だなんて。


・・・・・そんなことを今回のフランスの娘宅滞在中に初めて知った!


バーバパパとバーバママ、卵温め中!

フランスの孫娘の食事用のよだれかけも、普段使いの食器類も、バーバパパのものだ。
そして、孫娘の絵本棚の中に、バーバパパ一家を紹介する、厚手の紙のページの絵本を見つけた。

30年前の我が家の絵本棚にも、水色の表紙の「おばけのバーバパパ」(偕成社・1972年刊)があったことを思い出す。
わたしは、かれらは色んな物に変形できる”おばけ”なのだと思っていた。

でも、かれらはどうも、フィンランドのムーミン一家のように妖精のような生き物らしいのだ。
しかも、卵生で土中で孵化するという設定だ。


作者は、Annette Tison とTalus taylor。
フランス人かどうか不明だが、1970年代にパリ在住、とある。
物語の原語は、フランス語。
フランス語の”Barbe a papa”とは、”パパのひげ”という意味だ。
また、それから転じて(?)、”綿菓子”という意味もあるらしい。


ピンク色の大きな体を持つ優しい風貌のバーバパパに、一回り小柄な黒い体に赤い花の髪飾りを付ける奥さんのバーバママ。

上の写真のページでは、黒色に花を付けたバーバママがじょうろに変形して、土中の卵たちに水をやって(バーパパパも小さなじょうろを持って手伝っているところがフランスらしい!)孵化を待っている。
子どもたちの誕生を首を長くして待っている、まさに妊婦さん期の夫婦の様子だ。


そして、いよいよ赤ちゃんがうまれると・・。
バーバママは、カンガルーよろしく、ベビーベッドに変身して子育てにいそしんでいる。
かたわらには、バーバパパが寄り添い、子育てに参加しているところもまた、フランスらしい。

バーバママのベッドですやすや赤ちゃん
このページに、「バーバベベ(赤ちゃん)たちは、それぞれに違う性格を持っている。」と紹介されている通り、七人七様。それぞれの個性がおもしろい。
息子4人と娘3人。
息子たちは、青、ツンツン毛の黒、赤、黄色だ。
娘たちは、オレンジ、紫、緑色で頭には可愛らしい髪飾りを付けている。

それぞれに個性があるように、名前もしっかり持っている。

BARBIBUL      (青)         天体好き

BARBOTINE  (オレンジ)     眼鏡掛け、読書好き

BARBOUILLE (黒ツンツン毛)  芸術好き

BARBABELLE (紫)        おしゃれ好き

BARBIDUR   (赤)        スポーツ好き

BARBIDOU   (黄)        動物と話せる特技

BARBALALA  (緑)        音楽好き


命名もフランスらしい。
バービビュル、バーボチン、バーブイユ、バーバベル、バービデュ、バービドゥ、バーバララ、と日本人にとってはややこしい発音で耳慣れない音だ。
日本語の物語では、女の子のバーバベル、とバーバララの二人以外は、名前を変えていると聞く。


最後のページのばーばぱぱ一家

小さな子向けのバーバパパのこの絵本は、音声付で、まず「バーバパパ一家のところへようこそ!」で始まり、それぞれのページのボタンを押すと、家族の名前が音声で紹介される。
そして、「バーバパパ一家はみんなこのように仲良く楽しく暮らしているんだとさ!」で終わる、バーバパパの物語入門書のような絵本だ。

フランスで出版されているバーパパパのシリーズには、「バーバパパのアフリカ行き」というのもあるらしい。どんな物語なのだろう。

”バーバパパ”は、フランスにおける日本のアンパンマンのような人気キャラクターのような存在なのだと思う、と娘はわたしに説明した。

でもねえ。

わたしには、一番のバーバパパ大好きっ子は、レノパパ。娘の夫のように思えたのだけど、な。

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