コンゴの出版社からではないはずだ。
ハードカバーで装丁もきれいだし、写真の色がとても自然で美しいのだ。
50米ドルというのは、許せる、かな。
緑深い自然公園のようなキンシャサゴルフ場の1ホールから18ホールすべての自然と、そこに棲息する珍しくも美しい小鳥たち、そして、植物たちを見事にカメラでとらえて160ページにまとめ上げた写真集だ。
大きな写真で鳥にいたっては45枚もの写真が収められている。
写真集 LE GOLF DE KINSHASA et ses oiseaux |
プロの写真家 Jean-Luc Delsemme、アマチュアの写真家 Michel Amato の二人による撮影だと紹介されている。
ふたりとも、長い間、このキンシャサゴルフクラブのメンバーで、この写真集をめくっていけば、どれだけかれらがこの大都会キンシャサの中心部にありながらこんなにも自然が残されているゴルフコースを愛しているかが理解できる。(もちろん、わたしだって!ここのゴルフスペースをこよなく愛するひとりだが!)
かれらはこう記している。
この写真集は、このゴルフコースの美しさを分かち合うこと、そして、大都市キンシャサの中枢部分に奇跡的に残る緑の楽園を守り続けるために、大都市の中のゴルフコースにこんなにも多種類の豊かな鳥たちが棲息していることをしっかり見つめてもらうことを意図して制作された、と。
この写真集の製作者のふたりの写真とメッセージ |
この写真集には、もちろんコースにあふれんばかりに咲く花たち、木たちの写真も載っている。
コースの半分に池がぽっかり口を広げて(いるようにわたしには見える!)横たわっているが、だからこそ、多種類の鳥たちが集まり、池には何種類もの蓮の花がわたしたちを楽しませてくれるのだ。
多種類の花たちが咲き乱れるコース内 |
鳥と花の写真は1頁全体に~45枚もの鳥の写真たち |
各コースの写真は1頁半の大きさで紹介される |
コースに出ていると、時間帯で刻々と風景が変わってくる。
夕焼けの空は息を呑むほど美しい。
ある日のコンペで最終組を回っていたわたしは、17ホールで夕日を背にグリーンを目指していた。
みるみる夕日が沈んでいき、ふっと正面を見たとき!今度はグリーン向こうから真ん丸の満月が姿を現したのだ。
まるで満月めざしてボールを投げているようで、わたしはアフリカの大地にいるぞー!!、と体中で感じる時間だった。
わたしは、プレイしながら(夫と二人だけのときに限るが)コース内の鳥や花たち、そして夕日の風景にシャッターを押し続けた。そして、キャディーたちに鳥や花の名前を訊いてきた。
どうにかしてこのキンシャサ・ゴルフコースの自然豊かな美しさを切り取って保存しておきたい、という想いからだった。
キンシャサ・ゴルフクラブのスコアカード表紙にも採用されている”カワセミ”(仏語では、”MARTIN-PECHEUR”、 「朝の釣り人」と表現されることにも感動。)も、それから、初めて見たとき、幸せの青い鳥だー!と叫んだ ”CORDON BLEU DE L'ANGOLA”(仏語)も、それから、すずめの半分くらいの大きさの鳥でいつも集団を成して飛んでいて、まるで絵本「スイミー」を思わせる”ンブンジ”(リンガラ語)も、わたしのお気に入りの鳥たちだ。
10月のウェンゲの大木の紫の花の満開の季節もまた美しかった。
木の下には、紫色の絨毯が敷かれたようだった。
そんなわたしの熱い想いを見事に実現してくれたのが、この写真集だった。
昨年クリスマス休暇前の最後のクラブコンペで、各カテゴリーの1位、2位を受賞した人たちの賞品がこの写真集だった。
残念なことに夫は3位、わたしにいたってはブービー賞で写真集をもらえなかった。
その後、ゴルフ場内のブティックで購入できることがわかって、早速購入したのだった。
ミッシェル・アマトさん、ジャンラック・デルソムさん、すばらしい写真集をありがとうございました。
キンシャサ生活の一番の思い出になります。
そして、キンシャサ・ゴルフクラブの自然が、これからさきも守られていきますように。
M.Michel Amato et M.Jean-Luc Delsemme .
Merci beaucoup pour partager votre art et votre passion !
"LE GOLF DE KINSHASA et ses oiseaux"
CORNEILLE&SIMA 2013.10.15
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